記者会見

9月14日(火)徳島市市役所の市政記者室で記者会見を行いました。
久保田滋(徳島民医連)、山本正美(徳島労連)、亀川義浩(生健会)の3名で行いました。
新聞社、テレビ6社が会見に応じてくれました。

国保よくする会で引き下げ署名をするに至った経過を説明させていただき,18日の結成総会の取材をお願いしました。

徳島市国保料「引き下げを」市民団体発足へ
朝日新聞 20100915

 徳島市の国民健康保険料が高すぎるとして、引き下げを求める市民団体「国保をよくする会」が18日、発足する。約2万人の署名を集め、12月定例市議会に提出する予定。
 同市によると、国保に加入している市民1人当たりの所得に占める保険料の割合は17・54%。県庁所在地でワースト1位(2008年度、計算方法の違う 都市を除く)だ。一方で、1人当たり平均保険料は05年度以降、年々上昇。08年度は1人平均8万8554円を負担しており、県庁所在地の中で9番目に高 い。
 同会の亀川義浩事務局長は「高すぎる保険料が貧困を作り出している」と主張する。09年度、加入世帯の24・4%に当たる8839世帯が保険料を滞納。うち115世帯は複数年にわたるため保険証の返還を求められ、医療費の全額を自己負担しなければならなくなっている。
 これに対して、市は「市民の使う医療費が多いと保険料も高くなる」と説明。保険料は、市全体の医療費などを基に算出するからだ。医療費が多い理由につい ては「はっきりした根拠は分からないが、市内の医師数や病床数は全国平均の約2倍で、医療を受けられる機会が多いからではないか」という。

記者会見の内容

国保よくする会の経過

国保をよくする会は、県社会保障推進協議会での議論の中で、国保料引き下げで幅広く住民運動をおこそうという意見の中で準備会を進めてきました。

市民をめぐる状況

「仕事がない、収入が減った」など、経済不況が市民の仕事・暮らしに深刻な影響を与えています。生活保護世帯も徳島市で大きく増えています。そんな中で、「国民健康保険料が払えない」「保険証が手元にない」「窓口負担が払えず病院にいけない」などの声がたくさん聞こえてきます。

リストラされての国保加入も多いですが、非正規労働者が社会保険でなく国保に加入している世帯も増えています。国民健康保険は、他の医療保険に加入できないすべての世帯をかかえ、国民皆保険を根底で支えています。徳島市民の35%が加入する国民健康保険。所得階層別に見ると、所得200万円未満の世帯が86%。低所得者がほとんどを占めています。

無保険者が増大、子どもまで

2000年から介護保険が始まって国保の中で介護分が負担増になる中で、資格証明書が義務化され、短期保険証も法律で明記しました。徳島市もH17年度から短期証が大量発行になりました。一昨年の大阪から始まった子ども無保険の運動で、気が付けば滞納とは全く無関係の子どもまで無保険になっていて、徳島県でも200人近くいて、乳幼児もたくさん含まれていました。

子ども無保険をなくす運動は、マスコミのみなさんの力も借りて、国会で救済法案が全会一致で成立し、昨年4月から15歳未満の子どもには無条件で短期保険証が交付され、今年7月から高校生にまで延長されました。

滞納している大人は資格証のまま〜でも一定の前進が〜

「大人でも病気のときは短期保険証がもらえる」「短期証の長期の窓口交付は好ましくない」「リストラ減免で国が40億円を予算化」「窓口一部負担金減免について昨日、国が目安基準を発表し」厚生労働省が長年、背を向けてきたのに、改善の通達の連発です。

全国一高い徳島市の国保料

国庫負担率が下がるなかで、国保料はどんどん上がっていきました。毎日新聞が昨年6月に2008年度でモデルケースで国保料を全国調査し、トップが大阪府・寝屋川市の所得200万円で50万円の国保料という見出しでした。徳島市は6番目でした。寝屋川市は昨年大幅値下げしました。徳島市は昨年9.4%も値上げし、この50万円のレベルに現在の徳島市がなっています。他の医療保険と比較してみると協会けんぽだと17万円、約3倍でいかに高いかが分かります。徳島市民の所得が低いため、都道府県庁所在地で所得に占める国保料の割合は17.54%で全国一です。最低生活費である生活保護基準と同レベルの収入でも40万円を超えます。どうやって払えばいいのでしょうか。生活費を削って払うしかありません。

負担に耐えられなくなった滞納世帯も8839世帯、24,4%にもなっています。

医療費が払えない

少ない収入から保険料を払ってギリギリの生活では病気になっても医者代がでてきません。さらに、世帯主が病気や怪我で入院しても、他の医療保険では傷病手当金がありますが、国保にはありません。安心して療養生活が送れないわけです。医者代に困って最後に頼るのは、医療扶助しかないわけです。この貧弱な医療保障体制が貧困をつくりだしています。

引き下げ出来ます

国保会計が大変な中で一般会計から繰り入れする市町村が増える中で、徳島市は、「国保は相互扶助、一般会計からの繰り入れは国保以外の市民に迷惑をかける」と繰り入れを否定しています。保険料値上げ→生活苦→滞納の増加→また値上げの悪循環になっています。6年間で3度も値上げして20%も値上げしてきた原市政、繰り入れできないでなく、繰り入れしない態度です。保険料の引き下げは、国保財政を安定させ、市の財政を健全化させます。安心して医療を受けられるようにすることで市民の健康が広がるからです。国保には生活保護以下で暮らす人がほとんどです。その人たちに負担能力を超えた国保料をかけています。国保は貧困・低所得者対策です。貧困を放置すれば、手だてが遅れれば遅れるほど、将来の徳島市の負担が増えます。

社会保障としての国保の再生を

1959年に国民皆保険が実施されました。それまでは、「保険料を負担できない無職の人たちを保険に入れたら保険財政が成り立たなくなる」ことが旧国保法ができてからの長年の大きな壁でした。しかし、「お金のない人が医者にもかかれず亡くなってしまう」こんなことを人道的に放置できない、この人々の思いを憲法第25条が後押しして戦後15年たってできた制度です。国庫負担の大幅な増額がその財政的な裏付けでした。

アメリカでは6人に1人が無保険で年間で2万人を超える人が手遅れ死してします。日本の中でほころび始めた国民皆保険。無保険を無くすためにできた国保、その国保で無保険を生み出す高すぎる国保料。世界からも大きく評価される国民皆保険をかけがえのない制度として守っていきたいと考えています。

全国の運動と連帯し、国庫負担率を元に

「高すぎる国保料が貧困をつくりだしている」このことを署名運動の中で訴えていきたいと思います。社会保障は貧困対策としてうまれてきたのに、社会保障が貧困をつくりだすことがあってはなりません。お金のない人を排除する制度ではあってはなりません。根本的には全国の運動と連帯して国庫負担率を元に戻させなければなりません。本来、国が半分負担しなければならないのに、4分の1まで減らしてきた。国が削った分、保険料に跳ね返って高すぎる保険料に苦しめられている。本当に悪質なのは国の政治です。この根本問題を解決しなければならない。低所得者が一番負担で苦しんでいる国保料を大幅に引き下げるできれば、今の不況から市民を、特に低所得者を守り、医療を受ける権利を保障することにつながります。以上のこの国保料引き下げ運動の趣旨をふまえて、みなさんのご協力をよろしくお願いします。